「感情」は目的のために使われる
「怒り」があるから相手を罵ったり暴力をふるうのではなく、相手を罵ったり暴力をふるうために、「怒り」という手段が使われたとアドラー心理学では考えます。つまり感情とは、その行動を促進するために「使われる」ものなのです。
「怒り」があるから相手を罵ったり暴力をふるうのではなく、相手を罵ったり暴力をふるうために、「怒り」という手段が使われたとアドラー心理学では考えます。つまり感情とは、その行動を促進するために「使われる」ものなのです。
つまり「社会」とは、人間の生物学的劣等生を補償するシステムなのです。よってアドラー心理学では「競争」ではなく「協力」を重視します。弱肉強食の自然界では、人間は協力なしには生きていけなかったからです。
人間関係を築いていく上で、どうしても「馬の合わない相手」や「苦手な相手」はいるものですよね。そんな時にアドラー心理学で提唱している「共感」の技法が使えます。 アドラーは、共感する能力とは「相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じる」ことだと言っています。
「価値がより少ない」と感じているから(劣等感)、人はみな「価値がより大きく」なる方向へと動き続きける(劣等感を補償しようとする)わけです。
まずは「セラピー」と「カウンセリング」という言葉の違いから説明しましょう。「セラピー」(therapy)は、その本来の意味が「療法」(治療方法)であるのに対し、「カウンセリング」(counseling)は「相談する」というのがその語源です。
劣等感を減らすための方法はいくつもありますが、最もシンプルで簡単な方法は、「今できていること」に注目することです。「今あるもの」に関心を向け、「今できていることを数える」ことです。
アドラーの著作を読んでいると、シェークスピアやゲーテ、ドストエフスキーなどの作品からの引用が数多く見受けられます。アドラーは彼らのことを優れた心理学者であるとも言っています。